30㎏以下の未成魚や卵を宿した親魚を獲り過ぎる日本。
大量消費などと相まって“クロマグロ”は絶滅危機に……

普段、産地だったり健康被害だったりは気にしても、なかなか資源管理の視点で「良いとされるサイズ」を気にすることないですよね。
安い、便利、国産だ!と食べているものが実はきちんと資源管理されておらず、クロマグロの絶滅危機の原因になっているかもしれないのです。

しかしこの話、クロマグロに限った話ではないのです。
マサバやホッケ、スケトウダラなど、その数を激しく減らしている魚は他にもたくさんいるのです。

どうして魚が減ってるの!?

漁師たちによる「過剰な捕獲」が魚を減らす

水産業者の仕事は、魚を獲って、魚を売ることです。より利益を上げるために「できるだけ多くの魚を獲らなければ」と考えます。

今現在も国による規制はあるのですが、その内容はほとんど意味がなく、獲り放題といっても過言ではないものです。

魚が減り、これではいけないと思っても、漁師は生活のためにも魚を獲り続けなくてはなりません。

もちろん 魚のためにと自主規制・自主禁漁をし始める漁師もいます。
ですが、その分獲ってしまう漁師がいるのも事実です。

「他の人に獲られる前に!」「自分の分が穫れなくなってしまう前に!」と、競って魚を獲ることになってしまうのです。

漁師さんたちだけが悪いの!?

流通業者による「過剰な薄利多売」が魚を減らす

流通業者の仕事は、商品を売ることでより多くの収益を得ること。

「高いものは売れない」ならば「より安くたくさん売る」ことで収益にしたいと考えます。そのために流通業者は、魚の価値を下げるように必要以上の量を販売しようとします。

その結果、漁師たちは多くの魚を獲らなければならず、獲らない方が良いはずの小さな未成魚やこれから卵を生む親魚たちも少しでも収益に繋げるために獲ってしまうのです。

流通業者による薄利多売が、水産業者の『乱獲』を後押ししてしまっているのです。

それならお店が悪いの?

消費者による「過剰な要求」が魚を減らす

「安くて、便利で、おいしい魚」。

私たち消費者は、コスパが良く安い刺身やお寿司を求めます。

更には調理のしやすさや便利さから、サイズの揃った切り身や、形の整った調理済みの魚、そして脂のたっぷりのった魚も求めます。

最近では国内の魚だけでは足りず、輸入魚や養殖魚も次々と店頭に並ぶようになりました。

しかし、魚は今、世界中が注目する人気の食材で、価格も上がり、輸入にも限界が。

ならば養殖を、といっても、その裏では餌になる大量の魚が必要になります。

私たち消費者の無自覚な欲求が、『乱売』を助長し、その先には『乱獲』をも導いている...

『乱獲』『乱売』『乱食』の負のスパイラルが出来上がってしまっているのです。

解決できないの!?

国がリードする資源保護

驚く事にこの問題は、20年前にはもう囁かれ始めていたのです。

そして今、この問題を解決することができる『有益な制度』が存在します。国がしっかりとした規制を行い魚の生態に合わせた漁業を進めるのです。

資源は回復し、魚の質も良くなり、少量でもこれまで以上の利益が上がります。

消費者は、おいしい魚を適正価格で買い食べることができるので、資源管理がきちんとされた商品を選ぶようになります。見事に負のスパイラルを打破できるのです。

有益な制度について詳しく知りたい方はコチラ

実はこの制度、他の多くの国で実行され、成果をあげているのです。

残念ながら、先進国の中でこの制度を取り入れていないのは、日本と中国だけ…

世界の水揚げ量が上がる中、日本では減少していることからも、温暖化などの自然環境の変化だけが魚たちの危機を招いている訳ではないことがわかります。

一人でも多くの人がこの問題を知り、関心を持つ人が増え、それぞれが手にしているピースに気づき合わせることができれば、解決の光が射す日はとても近いのかもしれません。

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